人生1度目の新築一戸建を買ってみた。~頭金0でのローン審査~

人生1度目の新築一戸建を買ってみた。

今回家を買う上で一番高かった壁、それはやはりローン審査です。

 

安定した所得を求めてるんですね

今回家を買うために3社の不動産屋さんをおとずれましたが、僕の職業が自営業(個人事業主)であることを知ると、もれなく顔色が変わり場の雰囲気も変わりました。
談笑顔から真顔になる。談笑してる場合じゃないなって思うんですかね。

不動産屋からしたら、客にならないかもしれない(満足のいくローンを組めない=家を買うのが難しい)可能性が一般的には高い”非サラリーマン”ですから、無理もないことなのでしょう。

どこの不動産屋でも決まって、「月々で定的な売り上げはあるか、それはいくらなのか」「取引先はちゃんとしてるところなのか(規模は大きいのか)」「向こう3年間の業績は上がってるのか」「自営何年目か」などは聞かれます。
まぁ向こうの事情からしたら当然のことです。

定的な売り上げや取引先の話をすると若干笑顔を取り戻してもらえますが、3年間の業績は下降傾向であることや自営業4年目だよという話をすると若干顔がひきつります。

サラリーマンや公務員がローン借りやすいのって、簡単に言うと所得が安定してるからですよね。
大きな組織がついてるから安定した収入が見込め、継続的に返済してくれる可能性が高いと。大雑把な言い方をすると、個人にお金を貸すというよりその後ろにいる大きなものを見てお金を貸すんですよ。

一方で個人事業主や経営者になると個人にお金を貸すことになります。完全に個人とのやり取りです。面倒を見てくれる組織や守ってくれるような後ろ楯は無いに等しいから、売り上げや業績が下がる=所得も下がる=フォローしてくれそうな大きなバックもいない。
そして突然、返済できないと言ってくるかもしれないと。

そういうことなんでしょうね。

 

 

ローン審査の基準に疑問(愚痴ですが)

そんなローン審査を今回何度か経験し思うことがありました。その中で愚痴を2つほど言わせて下さい。

まず、個人事業主というだけで「こいつ大丈夫か?」みたいな反応はちょっと面白くもあったけど、やっぱあまり良い気はしませんね。普通のサラリーマンの人に対する反応を知らずに言ってますが、「僕、何か悪い事しましたっけ?」と思ってしまうリアクション。

お天道様に背を向けなきゃいけないような仕事をしてるわけでもないし、一応ちゃんとした業種でちゃんとした仕事をし、安定した売り上げが確保してる。今後もよほどの事がない限りまっとうな仕事をし続けると思ってますので。

個人事業主(個人企業)など組織に属さない人の割合は、徐々にではあるにせよ年々増加しているようですし、SNSをはじめとしたネットワークの進歩によりネットでの収入が得やすくなり、やり方次第では生活可能レベルにまで収入が見込めることも多くなりましたよ。そうした個人事業主の業種や仕事の内容は、千差万別だし収入の面もピンからキリです。
ネットワークを介した情報共有はこれからもっともっと進歩し充実しビジネスの幅や質は比例して上昇します。これからはさらに個人事業主の人口は増加するように思います。

かたや組織に属していても、いまや終身雇用などは過去の神話になり、年功序列にまつわる制度はダメダメ制度の代表格とされてます。大企業であっても一寸先は闇。ネットワークの進歩と普及の影響で、1点の失態が切欠でそこからほころびはじめ、ツブシやごまかしがきかなくなり終焉を迎える。
盛者必衰のサイクルは年々早くなってるようです。

これだけ流れの速い時代です。安心安泰の場所や地位などはもはやどこにも存在しません。
結局は個人で立ち回らなければならないのでは、と僕は思ってます。

 

話がちょっと逸れましたが、
今は「安定」が金を貸す前提ですよね。

 

僕は金貸しじゃないので諸々の事情や都合など知ったこっちゃない事ですが、もしお金を貸す身であれば、その安定を求めるのは当然のことでありごもっともな事だと思うんです。ですが少なくとも組織に勤めてる=安定安心というロジックは通用しなくなり始めてて、逆に組織に勤めていない=お金を貸すのが不安というロジックは乱暴にすらなってきてる気がします。

こういった時代の流れを考えると「(大きな・安定してそうな)組織に属しているか否か」などで多くを推し量るのではなく、「業種や仕事の請け方、中期的な売り上げ」を評価の基準的な位置に据えるほうが時代に則してると感じます。今後廃れる予定のない業種なのか、長期案件でパートナー企業の要望に応えるスタイルなのかコンスタントに短期案件を抱えて数をこなしているのか。
いろいろと請け方はあると思いますが、その内容で過去3か年はどうなってるのか。
基準はここにあると考えます。

 

次に、審査の基準になるのは課税所得額だという話を今回聞きました。

課税所得額。
つまり経費や専従者に対する給与支払いのほか、「小規模企業共済金」や「寄付金(ふるさと納税)」、社保、生命保険、基礎控除、配偶者控除などを控除した後の金額で評価されるようですね。

経費や専従者への給与支払い後の金額で評価されるのならまだ納得できますが、諸々控除した後の金額で評価すんのか。サラリーマンとの扱い、全然違うくないっすか。僕はこれ、変だと思ってます。

そんなもんイロイロと控除してしまったら実際の収入額からは百万の単位で目減りするんですよ。

また経費もですね、接待交際費・仕入費・交通費・宿泊費・設備購入費・図書新聞費・事務用品費・地代家賃など主な経費を計上し、節税対策をすればするほど課税所得額というのは下がっていきます。

経費は事業を円滑に、または拡大しようとすればするほど増加するものだし、中小企業共済金やふるさと納税などは、正式に認められてる立派な節税対策です。

また、これらの経費や節税対策などは事業主のさじ加減で結構何とかなる部分です。

それらの処置をした結果である課税所得額を下げるほどローンにおける評価が下がるというのは、言葉は悪いですがロボットにも出来るような単純無能な判断だと思いますよ。稼ぐ力や返済能力って、そんなんで見えてくるんですか。いや見えてこないと思うけどな。

今回、不動産屋さんはイロイロと頑張ってくれましたがその中で「なっとうまるさんの本来の収入だったらある程度希望に沿った借り入れができそうなので、課税所得額を大きくするために 1~2年程経費をあえて計上せず控除も抑えて課税所得を多くしませんか。税金とかはその分負担が多くなっちゃいますが。」という提案をされました。

 

本末転倒も良いところの小手先のテクニック。
見事な程に小手先う〇こ提案ですね。

家を買うためだけに、本来払わなくても良いはずの税金や保険料を払うんですか。
へー。すげぇな。かっこわる。
家建てる為だけに生きてるわけでもあるまいし。くだらなさ過ぎて理解できません。

ローンってなんなんですかね。
不動産屋さんにまでこんなことを言わせることがなくなるよう、ローン会社には実状に則した基準を設けてもらいたいものです。

 

 

 

おわり。

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