挨拶回り。
今回の引っ越しに際していろいろと考えたり調べたりしましたが、一般的にはどの程度のことをするのでしょうか。
挨拶回りは必要?
挨拶回りをする人ってどのくらいの割合なんだろうと、引っ越し前に気になって調べたんですが7割程の方が挨拶回りをするという統計があるいっぽう、9割程度だとする統計もありました。
しかし、僕は何のためにこのような事を調べたかったのか。
たぶん
「最近は挨拶回りが減ったと聞くが、挨拶回りをガッツリしようと思ってる僕は『若いのに大したもんだ』や『最近の若者には珍しい』とか思われんじゃね? 」という小粒な考えがあったんじゃないかと思います。
まぁ何にしてもあまり意味のない事をしたし、言うほど若くもない。
こういうのは単身者を含んでたり、ある地域限定だったり統計の対象によって数字は大きくかわるでしょ。割合が減ったからといってそれがそのまま、礼儀を欠いたこんな世の中はポイズンとはならないと思うんです。
そもそも何故挨拶回りをするのか。
礼節云々はちょっと置いときますと、新天地や新しい出会いに対して自分の不安や未知・不明などを少しでも解消したい、免除してもらいたいというのが本質的なところじゃないかと思います。
「こうしてちゃんと挨拶できる自分は社会で通用してる者ですので安心してください。もちろん敵意もないですよ」「今後お付き合いをさせてもらうはず、顔を覚えてください」「迷惑を掛けてしまうことがあるかもしれません、ご了承下さい」「引っ越しなどでお騒がせしました、怒ってる人や迷惑に思った人はいませんか」などでしょうか。
しかし若年単身者であれば「円滑なお付き合いをお願いします」なんてのは少数で、「頼むからかまわないでくれ」が大半じゃないですかね。
特に若い女性は防犯の観点からあえて挨拶しないことも少なくないと思います。女性が一人で住んでますよとわざわざ名乗りたくはないでしょ。
単身者マンションに限って言えば、挨拶回りをする必要性はあまりなく、僕はこれが無礼だとは思わない。天寿を全うするまでそこに住むなんてことはたぶんないし、その地域を守るとか守られるという事でもない。多少は守られるかもしれないけど、それは近所で買い物をすることで税金にて還元完了。
近隣(部屋)住民も近い将来ほぼ確実に入れ替わるんです。 普通に生活してれば関わることなんてまずないですよ。
年中無休24時間営業のコンビニがあればお隣に醤油を借してもらうことなどなく、わからないことや困った事はパソコンやスマホに聞けば多くの事が解決する。
昔と比べて生活していくうえで助け合う理由が少なくなったという、時代に沿った形だから。
昔は昔、今は今です。
念のために言っときますが、なにも挨拶回りをしないことを肯定したいのではなく、礼節の欠落というよりか原理に沿ったことなんだと言いたいんです。
一方、身を削る思いで買った家に家族で引っ越すとなれば挨拶回りくらいはするに越したことはない。
僕はそのように考えます。自分達家族の為にしといた方が良いと思うんです。
そこがこれからの人生の生活基盤になるんです。
挨拶された側からするとされてないのと比べて心情的な面で結構違ってくるのが人情、挨拶をしたことにより今後の関係が円満になるんじゃないでしょうか。自分の子供たちもいつ何時お世話になるかもしれません。
地域社会に生きていくものとして、その場所で根をはるのなら自分の為にも礼節は大切にしたいです。
挨拶回りで気を付けた事
まず挨拶回りのタイミングですが、なるべく引越日から日をあけずに済ましておきたいものです。
世の中には引っ越しを昼くらいに済ませてその日中に済ませてしまうというカッコいい人もいるようですが、なかなかそんな都合良くいかないんじゃないですかね。
一般的には引越日から一週間以内と言われているようで、僕は旧居の退去立会や引っ越しの残作業が(最低限)片付いてた3日後に挨拶回りを開始しました。「開始」というのは訪問してもご不在の家がありますので、「挨拶まだ」などメモをとって2週間ほどの間に何回かチャレンジするんです。あまりしつこいのもご迷惑なので3~4回程で諦めます。
時間帯も気をつけたいです。
早朝の7時以前や晩の8時以降などはもちろんNGでしょ。僕が挨拶される側だったら大きく振りかぶって「非常識のレッテル」の第1球を貼り付けます。
一般的にご飯タイムやご飯の支度タイムとされてる時間帯も避けます。「この忙しい時になんじゃい」となります。
そこらへんの時間帯は避け、午前10時~11時や午後2時~3時の間に行くようにしました。
挨拶の中身
まずピンポーンとします。
最近のインターホンはモニターになっており録画付きだから、ちゃんとインターホンの方を見てピンポンします。
そして「先日<向かい、隣、近くに>越してまいりました◯◯と申します。御忙しいところ恐れ入りますが、ご挨拶をさせてもらってよろしいでしょうか。」と名乗りとお宅に伺った理由を伝えます。
敬語には自信がないので念のため調べて下さい。
家から出て来られたら「初めまして」と今一度「越してきた〇〇です」を名乗り、「建築中や引っ越しではお騒がせした」ことをまずお詫びし「今後迷惑をかけるけど何卒よろしく」とお願いします。
小さい子供がいるのなら「騒がしいですが」も添えましょう。
挨拶にはこれらを盛り込み、30秒から1分ほどの長さにするのが無難だと思います。
「引っ越してきました。宜しくお願いします。おわり。」など数秒ではあまりにも味気ないけど、忙しい人もいるわけですから「私、生まれも育ちも…」など前口上を述べられたりここら辺の事を根掘り葉掘り教えてくれなどは遠慮しましょう。何分もつかまったら正直シンドイと思うんじゃないでしょうか。
寂し過ぎず厚かまし過ぎず。
もちろん話が弾めばそれは嬉しいことです。僕も身を任せる感じで10分程お話をしたお宅がありました。
挨拶回りの範囲
「向こう三軒両隣」とよく言われます。マンションであれば「上下階両隣」かもしれません。
ですが僕は、近隣22軒を挨拶回りの対象としました。
誰かいまバカかよって言った?
正確にはその内の5軒は何度か不在が続き諦めたので、実際には17軒ですか。
最初は向こう三軒両隣のつもりでした。
しかし、僕の家は1つのブロックというか集落的な住宅地の真ん中辺りにあり、どこまで挨拶回りをしたらよいか明確な線引きが難しかった。
この家に挨拶したらこっちも、などと考えると面倒くさいからブロック全体でいいや。となったわけです。 あとから「あら、ウチには来なかったざますよ」みたいになるのはイヤですし。
大変だしお金もかかるけど挨拶をしないよりは良いです。
挨拶回りの手土産(粗品)
手土産はタオルと甘い物にしました。
ブロック全体22軒(成功17件)に対して挨拶回りをしましたが、やはり向こう三軒両隣というのは顔を合わせたりお付き合いの頻度は高くなる。ご迷惑をかける可能性も同じくです。
なのでこの5軒への手土産はタオルと甘い物をダブル投入し、他の家はタオルのみとしました。
洗剤やティッシュなどの日用品や商品券なども手土産としては人気のようですが、タオルと甘い物も扱いやすく無難だと思いますよ。
「ウチ、タオル使わないんで」てことにはたぶんならないと思うし、甘い物はたいがいの人は食べれるでしょ。そういう僕は甘い物があまり好きじゃないけど、そういうのを貰ったら親戚とか友達にそのまま転送すると喜んでもらえます。今では甘い物担当の妻がキッチリと喜んで消化してくれます。
嫌いだったら、とか、アレルギーだったらどうしよ、とか言ってたらキリがないですからね。
但し、食品を手土産にする場合は賞味期限に気をつけなくてはいけないです。
期限切れは論外ですが、期限間近でも配慮が欠けてる印象を持たれるかもしれません。
手土産の値段ですが、一般的には1軒辺り1000~2000円程度のようですね。5軒として総額5000~10000円くらいか。
うちはタオルが700円で甘い物は500円だったので1軒あたりの費用は向こう三軒両隣は1200円、それ以外は700円の総額18000円くらいです。
1軒辺りでは相場より低めでしたが総額では軒数が多かった分、相場より高額になりました。
貧乏人がちょっとだけイチビッた感じですね。
おわり。